(公財)公益法人協会が計上した財政基盤安定化基金という特殊な特定費用準備資金【(公財)公益法人協会H28.6】
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(公財)公益法人協会が計上した財政基盤安定化基金という特殊な特定費用準備資金【(公財)公益法人協会H28.6】
公益財団法人公益法人協会(以下、公法協)が、27年度決算において、前年度の剰余金815万円を費消する目的で「財政基盤安定化基金」という名称の特定費用準備資金815万円を計上しています。
さらに、35年度までに特定費用準備資金累計で5千万円の積み立てをしていく計画となっています。
【参考資料 http://www.kohokyo.or.jp/jaco40/todokedesho.html より転載】
27年度別表A(1)収支相償の計算
27年度別表C(5)特定費用準備資金
第 33 回理事会 第2号議案「特定費用準備資金の設定」の件
会員に関する規程
以下、私見です。
利益留保性の積立金のように見える特殊な特定費用準備資金です。この特定費用準備資金が認められるとしたら、収支相償ルールで困っている多くの法人にとっては朗報です。
しかし、特定費用準備金の本来目的とは異なるものであり、これが認められるのであれば収支相償ルールが無意味になると考えます。
もちろん、今の収支相償ルールには多くの批判があり、私も不満を感じています。しかし、現状の運用方法とは大きく異なるものと思われます。
そもそも、定期提出書類を提出した後の書類審査は終わっているのでしょうか。数年後の立入検査で否定されるかもしれません。
また、公法協の会費の使途は、「会員に関する規程」第9条によると、「50%以上を当該年度の公益目的事業に使用」と定めているのに、26年度、27年度とも「70%を公益目的事業に使用」しています。この比率を決算上において50%に変更するだけで収支相償を簡単に達成できたのに、あえて収支相償上不利となる決算を組んだことにも違和感を感じざるを得ません。
収支相償ルールを変えていくため、公法協は挑戦しているのでしょうか。
詳細は不明であり、当事務所の顧問先公益法人には、当面は挑戦を勧めることはできません。
以上 公認会計士・税理士 居関 剛一